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2023.07.25

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空手道・組手(組み手)競技!そのルールを学ぼう!

空手の競技の一つである組手競技、その【ルール】のご紹介です。

世界中のスポーツ、競技にもルールが必ず存在しています。ルールを正しく知ることは選手としての技術を向上させる手助けにもなります。初めて組手を練習する方もこの記事と動画を見て勉強してみましょう!

空手道においては、大会や流派によってルールが違いますが、今回は一般的な小学生大会での【ルール】のご紹介を致します。

めいぶTVでもルールについて、紹介しています。こちらの記事と合わせてご覧ください。

 

ルールについてご紹介しております。是非ご覧下さい。

 

組手のルールクイズにもチャレンジしてみてください!

組手競技での勝敗について学ぼう

組手競技では、ポイント制が採用されています。
決まった技によってポイントが決められており、技を繰り出し、ポイントを取り合うことで勝敗を決定しています。


組手競技で勝利するにはいくつかの勝ち方があります。
主に
・競技時間内に相手との差を4ポイント【全国大会等では6ポイントの場合もある】以上の差をつけること。
・競技時間が終了した時点で多くポイントを獲得している選手
・同点の際に先にポイントを獲得している選手【先取ルール】
・0-0の同点の際の審判による判定

以上の4つが挙げられます。

組手での競技時間・技の得点とその基準について

組手での競技時間は1分30秒をフルタイムで行います。

競技の時間計時は主審が開始の合図をしたときから始まり、主審の「やめ」の声がかかる度に計時を中断します。
そして「終了15秒前」と「終了」の合図があり競技が終了します。

そして、組手での技のポイントは以下のようになっています。

得点の呼称
一本:3ポイント 上段への蹴り・足払い等の技で相手を倒した後の有効技など
技有り:2ポイント 中段への蹴りなど
有効:1ポイント 突き技など

組手競技得点基準は以下の通りとなっています。

・良い姿勢
背筋を伸ばし、相手に対しまっすぐ体を向けた状態で攻撃が行われていること。
・スポーツマンらしい態度
悪意のない態度で、有効技をかけている間に見られる際だった集中力を示すもの
・引き手と残心
技を繰り出した後のしっかりとした引き手と相手の反撃の可能性をみる継続的な集中力。技の後に顔を背けることなく相手に対して正面を向けて引き手と残心を取らなければならない。
・適切なタイミングと正確な距離
最も有効な瞬間と有効な距離で技を出すこと。肌に触れる(スキンタッチ)か顔面から10cmの所への突き、蹴りが正確な距離と判断されています。

以上の判定基準を基に四方にいる競技審判員(副審)が旗を持ち、旗が2本以上上がると中央にいる競技審判員(主審)が競技を止め、ポイントになります。


先取ルールについて

先取(センシュ)とは試合終了時にスコアが同じだった場合、最初のポイントを獲得したほうが勝者となるルールです。

例えば、試合終了の時点で2−2で同点だとすると、一番最初にポイントを獲得した選手が先取となり勝者になります。つまり試合が始まって最初にポイントを取ることが、試合後半で有利に効いてきます。

しかし、ラスト15秒きってからのカテゴリー2の反則(無防備、コントロールされていない攻撃は除く)を犯すとせっかく取った先取が取り消しになってしまいます。

以下が要点になります。
・先取は有効、技あり、一本のどれでも良いです
・先取は試合時間の間ならいつでも適応されます
・先取による勝利は試合の点数が同じ時のみ適応されます。(1-1, 2-2,3-3等)
・試合のスコアが0-0の場合、個人戦では判定で勝敗を決定します。

反則行為について学ぼう

競技中に反則行為があった場合、競技審判員(主審)が試合を止めて何の反則があったかを確認し、ジェスチャーで伝えます。反則の種類にはカテゴリー1(Cー1)とカテゴリー2(Cー2)があります。

忠告⇨警告⇨反則注意⇨反則の順で重なっていきます。

反則になると失格となり、競技での負けとなってしまいます。

また、選手の服装や防具の不備なども失格の対象になりますので、気をつけましょう。
道着は裾や袖が長すぎず、短すぎず正しく着用し、防具においても出場する大会で規定されている物を着用するようにしましょう。※規定では1分以内に正しく直せれば大丈夫です。しかし、規定でない物の着用の場合、1分で取り替えるのは厳しいと思われます。キチンんと確認して大会等に臨むことが望ましいと思います。

防具については、以下の装備が必要です。
空手道着・帯・拳サポーター・メンホー・ボディプロテクター・インステップガード・シンガード・ファールカップ
※ファールカップについては3年生以上の試合では必須となっておりますが、どの年齢でも付けることをお勧めします。

カテゴリー1(Cー1)について

カテゴリー1については、基本的に負傷につながる反則になります。

・攻撃部位への過度の接触 
力加減をコントロールできていなかったり、引き手のタイミングが遅くなり、当ててしまうことが多いです。
・有効部位以外への攻撃
コントロールされていない突きや蹴りによっての危険箇所への攻撃は反則行為となります。
・平手、貫手の攻撃
空手の技ではありますが、競技としての危険行為として反則を取られてしまいます。
・危険な投げ(回転軸が腰よりも上)
空手においての投げ技は崩しや払いによって行われています。
腰を入れての技については反則を取られてしまいます。

カテゴリー2(Cー2)について

カテゴリー2では、競技を行う上での試合の流れについての反則行為を取ります。
・場外
競技エリアの外に出てしまうと反則行為となります。
・負傷の誇張
負傷についての判断は基本的に審判に委ねられます。過剰な痛がり方をしてしまうと反則行為となります。
・無防備(自ら負傷を受けやすい行動)
反則行為をとってもらおうとする行為が見られると反則行為となります。
・不活動(20秒〜30秒間双方が何もしない)
お互いに技につながる動きがなかった場合、審判からのジェスチャーが入ります。それでも動きがなかった場合に両選手にカテゴリー2が入ります。
・つかみ
相手を掴み、相手の動きを制限する行為等を行うと反則行為とみなされます。
・相手選手に話しかける
相手が知り合いの選手であっても試合中の会話は反則行為として取られます。
・審判へ命令に従わない
よくある例で言うと「止め」がかかっていても興奮していて競技を続行することなどがあります。
・道徳に反する行為
挑発行為やガッツポーズなど相手選手に対する敬意がない行為は反則行為として取られてしまいます。

形と組手の違い

形はあらかじめ決められた技を一定の流れで表現するものです。
目の前に相手がいると仮想し実際には一人で行うものになります。

それに対して組手は、空手の技を実際に相手と闘う練習のことです。
相手との距離やタイミング、相手の攻撃を受ける場面など、実際の闘いに近づけるように考慮されています。
全空連の空手には、基本の組手や応用の組手、そして自由組手などがありますがありますが、試合では自由組手を行っています。

形と組手は、共通して空手の技を学ぶための基本的な要素ですが、その表現方法や目的は異なります。
形は技の習得や身体能力の向上を目的としていて、すべて自分で行うことが求められます。
一方、組手は、相手とのやり取りが必要で、暴力行為や誤った動きがないように注意が必要です。
お稽古では相手とのコミュニケーションも重要となるため、協調性やコミュニケーション能力の向上にもつながります。

組手が上手くなるポイント

組手が上手くなるポイントはお稽古の量を増やすのはもちろんのこと、いかにお稽古の時に注意するポイントを意識できるかが重要です。

以下にそのポイントをまとめました。

基本動作の習得: 組手においても基本的な動作や技術が重要です。正確な基本動作を習得し、身体の使い方や技術の正確性を向上させましょう。

フォームの美しさ: 組手では、技の正確さだけでなく、フォームの美しさも評価されます。スムーズな動きと美しいフォームを意識して練習しましょう。

リアルな戦術の理解: 組手は実戦的な練習ですので、リアルな戦術の理解が必要です。攻撃と防御のバランスや戦術的なアプローチを学び、相手に対応する戦略を身につけましょう。

組手のバリエーション: 異なる組み手の種類やルールを練習することで、様々な状況に対応できる幅広いスキルを磨くことができます。

練習の反復: 組手は反復練習が重要です。繰り返し練習することで、技術が身につき、反射的な動きができるようになります。

精神的な面の鍛錬: 組手は肉体的な練習だけでなく、精神的な要素も重要です。集中力、忍耐力、自制心を高め、メンタル面での成長を促進しましょう。

フィードバックの受け入れ: 先輩や指導者からのフィードバックを受け入れる姿勢が大切です。自分の課題や改善点を理解し、練習に反映させるよう心掛けましょう。

実践的な経験: 実際に組手を行う機会を増やすことで、実戦に近い状況での経験を積むことが重要です。

これらのポイントを意識して練習を続けることで、空手の組手の技術と実戦能力を向上させることができます。
また、組手は安全に行うことが重要ですので、適切な防具の着用や相手との配慮を忘れずにお稽古をしていきましょう。

組手でカウンターを取るにはどうするの?

一昔前は小学生であれば手を出せばポイントを取ってもらえる時代もありましたが、現在では小学生のレベルもかなり上がってきており、小学生でも組手試合の勝利にはカウンターが必要になってきます。

カウンターを成功させるためには、相手の動きをよく観察し、予測することが重要です。
相手の動きや攻撃パターンを理解し、タイミングを見極めることで、より効果的なカウンターを仕掛けることができます。
また、相手をしっかり見るのではなく相手全体を見るのが良いでしょう。

カウンターを行う際には、身体のバランスを保つことが大切です。
安定した姿勢で技を仕掛けることで、迅速な反撃が可能となります。
また無駄のない動きも重要です。
効率的な動きで相手に反撃することで、迅速かつ的確なカウンターが可能になります。
そのためにも日頃から体幹トレーニングが大事になってくるでしょう。


これらのコツを意識してカウンターを練習し、実戦で活用することで、空手の技術を向上させることができます。
ただし、カウンターは相手の攻撃に対する即座の反応が求められるため、お稽古を重ねることが大切です。
相手との組み手や実戦的なシチュエーションでの練習を積むことで、カウンター技術を高めることができます。

ぜひカウンターをマスターし試合で活躍しましょう。

空手の組手での服装について学ぼう

組手の服装ルールについて以下にまとめました。

・白で無印の空手着を着用する必要がある。
・女性の場合は空手着の下にワンポイントまでの白無地のTシャツを着用が可能。
・競技者の一人は赤帯でもう一人は青帯を着用する必要がある。
・帯の幅は約5cmで長さは結び目の両端の余りが15cm程十分に残る長さ。
・上着の長さは、帯をしめた状態で腰をおおう程度とし、大腿の3/4までとする。
・上着の袖の長さは手首までで、前腕の中程より短くてはならない。
・上着の袖をまくってはいけない。
・ズボンの長さは下肢の2/3をおおう程度。
・ズボンの長さは踝が隠れてはいけない。
・ズボンの裾はまくりあげてはいけない。
・組手競技ではヘアクリップ、金属のヘアピンは禁止。
・ハチマキは禁止。
・金属を身につけてはならない。
などがあります。
これは一部になりますから、必ず大会の競技規定を確認したうえで試合に参加してください。

禁止行為で試合に出場できない!ということは避けたいですね。

関東大会以上に出場すると、試合前に服装チェックがはいるのが一般的です。

筆者も2023年の関東大会に出場したときはかなり厳しくみられました。
防具のほつれで注意を受け、大会会場で購入を余儀なくされた選手もいますので十分にご注意ください。

まとめ

競技空手の組み手は寸止めルールが採用されています。
空手のイメージではK-1や極真空手のイメージが強く、
相手をノックアウトさせた方が勝利と思っている人も多いと思います。

しかし、競技空手はポイント制なのでイメージとは少し違って、試合を見ていてもどっちがポイントを取ったのかわからないと言う人が多いです。

組手をやったことがない人や始めたばかりの人にとっては、すぐにルールを覚えることは難しいと思います。

こちらの記事を見て少しでも組手競技のルールを覚えられる方がいれば幸いです。
地道に練習し、たくさんの試合を経験しながらルールを覚え、次の試合の勝利につなげることが大切だと思っています。

形・組手があっての空手道だと思っています。

それぞれの良さを感じ、両方の競技を楽しみましょう!

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