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2022.03.04

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フルコンタクト空手と伝統派空手の違いとは?成り立ちやルールをわかりやすく解説

空手の中身は種類や流派によって細かく分けられています。
なかでも「当てる空手である「フルコンタクト空手」と「当てない空手である「伝
統派空手」はその成り立ちからルールにいたるまで大きな違いがあります。
自身が習いはじめる場合も、子どもが習いはじめる場合も、それぞれの特徴や属する流派
を知っておくことで、見学時や入会後のズレをなくすことができ、入会する空手教室を選
ぶ際に役立つでしょう。
そこで今回は、フルコンタクト空手と伝統派空手それぞれの特徴、成り立ち、ルールにつ
て解説し、違いをみていきます。
 
また、コチラから組手のルールについても徹底解析しておりますのでぜひご覧ください。
伝統派空手の形と組手の一部になります。是非ご覧ください。

フルコンタクト空手とは

フルコンタクト空手とは、「フルコンタクト」というワードからも連想できるとおり、
「直接打撃制」の空手のことを指します。技の形を重視した伝統空手と対比して、「実践
空手」と呼ばれることもあります。

競技人口は日本で約20万人、世界で約2,000万人といわれており、伝統空手より間合いが短
く、技のコンビネーションが豊富な傾向にあるのが特徴です。

(小見出し)フルコンタクト空手の成り立ち
空手家の大山倍達氏が寸止め空手に異論を唱え、「直接打撃制」を提唱したのが、フルコ
ンタクト空手の起源だといわれています。

大山倍達氏が1965年に設立した「国際空手道連盟 極真会館」は、1990年代に最盛期を迎
え、各都道府県支部に加えて、世界123の国に1,000以上の公認支部道場を持っていまし
た。会員数も、当時は1,200万人を超えていたとされています。極真会館は、フルコンタク
ト空手で最大の会員数を誇る筆頭流派として、いまもなお全国各地に道場を構えていま
す。

2013年には「全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)」が設立されました。いまでは
300を超える道場や団体が所属し、全日本大会や全日本青少年大会といった、全国規模の
大会を開催しています。一方で、極真会館はこのJFKOに所属していません。

フルコンタクト空手の団体には、極真会館、新極真会、極真館、正道会館、極真拳武會、
大道塾といったところがあります。

フルコンタクト空手のルール

全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)においては、少年部(小学校6年生まで)が
1.5分、一般部(高校生〜34歳まで)が2分、壮年部(35歳以上)が1.5分といったように試
合時間が規定されています。基本は、主審によって「ストップ」がかかるまで試合を止め
ることはありません。

勝敗の判定形式には、「一本勝ち」「技あり」「判定勝ち」があり、「一本勝ち」の条件
は相手を3秒以上ダウンさせるか、戦意を喪失させるか、技ありを2本とるか。判定までも
つれ込んだ場合は、主審1人副審4人のうち、3人以上から支持を得た方が勝者となりま
す。金的への攻撃、頭突きによる攻撃をはじめ、反則とされる行為もあります。

フルコンタクト空手の試合で使ってよい技は、団体ごとの規定によっても異なります。例
えば、極真会館や全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)では手を使った顔面攻撃が認
められていないのに対し、極真会館から分裂した極真館では突きや手技による顔面攻撃が
認められています。

全日本空道連盟大道塾にいたっては、それまで空手で禁止項目とされていた、手による顔
面攻撃、投げ技、絞め技が認められている総合格闘技のようなスタイルです。組手の試合
をする際には、防具も着用しています。

伝統派空手とは

「伝統派空手」とは、フルコンタクト空手が登場する以前から存在していた伝統的な空手
のことを指します。古くから受け継がれてきた伝統技術を用いて、試合や稽古に励む空手
の種類です。競技人口は日本で約120万人、世界で約7,000万人といわれています。

伝統派空手の組手は攻撃を直接当てない寸止め形式で、その部分においてフルコンタクト
空手と区別されます。一方で、防具を装着した直接打撃制の空手「防具付き空手」は伝統
派空手に含まれます。

伝統派空手はフルコンタクト空手と比べて間合いが長く早く、技の形を重視する傾向にあ
ります。技術以外に礼節にも重きが置かれ、精神面で習得できることも少なくないでしょ
う。松濤館流の創設者である船越義珍氏が残したとされる「空手に先手なし」、剛柔流の
創設者である宮城長順氏が残したとされる「人に打たれず、人打たず、事なきをもととす
るなり」といった金言や、礼ではじまって礼でおわるという稽古の流れからも、伝統派空
手の礼節を重んじる姿勢を感じ取ることができます。

伝統派空手の成り立ち

伝統派空手の起源は、そのまま空手の起源といえます。一方で空手の起源については諸説
あり、謎めいている部分も少なくありません。

伝統派空手は、琉球王国の士族が教養として学んでいた護身術「舞方(メーカタ)」が起
源であるという説が有力です。その護身術が「手(ティー)」と呼ばれる沖縄古来の武術
となり、それが中国の武術と融合して誕生したのが、現在の伝統派空手の基本形といわれ
ています。あらゆる文化が伝来しやすいという、沖縄の地理的特徴も関わっているかもし
れません。その後も伝統派空手は沖縄を中心に発達し、多くの流派に分かれながら発展し
ていきます。

本土に上陸したのちは、学校教育に採用されたことも相まって全国的に広まっていきまし
た。元々は形のみで、組手は近代になってから登場しています。最初の組手は、演武会で
披露するための見せ物でした。

伝統派空手は、2021年に開催された東京オリンピックの種目にも選ばれました。それ以外
にも、世界空手道連盟(WKF)が主催する「世界空手道選手権」や日本空手協会が主催す
る「全国空手道選手権大会」といった大会が用意されています。

伝統派空手には数多くの流派が存在しますが、松濤館流、剛柔流、糸東流、和道流の4つ
が「四大流派」と呼ばれ、伝統派空手を代表する流派とされています。

伝統派空手(組手)のルール

伝統派空手の組手は、基本的に寸止め空手です。突きに加えて蹴り技、投げ技も一部認め
られており、「寸止めしていなかったら相手を倒していた」といえる効果的な攻撃に対し
てポイントが与えられます。一般的にポイントが与えられる条件には「有効」「技あり」
「一本」があり、有効は1ポイント、技ありは2ポイント、一本は3ポイントとされていま
す。

相手に直接打撃を与える行為は反則行為にカウントされます。反則行為に与えられる警告
には回数に応じて段階がありますが、内容によっては一度で反則負けとなってしまう可能
性もあります。

一方でひとくちに伝統派空手といっても、流派や団体によって細かい試合のルールは変
わってきます。東京オリンピックの試合では、8ポイント以上差がついた場合や、試合時
間が終了した場合、どちらかが失格や棄権になった場合に勝敗が決まるという、世界空手
連盟(WKF)ルールが採用されました。

伝統派空手は精神面の教育にも適したスポーツ

フルコンタクト空手と伝統派空手は、そのルールも成り立ちも大きく違います。また空手
は流派によっても、細かいルールの違いがみられます。どういった試合の内容を想定する
のかはもちろん、空手を通してなにを身につけたいのかということも、種類や流派を選ぶ
段階においてしっかりと検討しておきたい要素だといえるでしょう。

東京オリンピックで競技種目に採用され、日本を沸かせた伝統派空手は、その礼節を重ん
じる競技スタイルから、空手の技術だけでなく礼儀の習得や心の教育にも役立てられると
されています。つまり、子どもの習い事にはうってつけなのです。

東京松濤明武会は、伝統派空手の松濤館流に属している空手教室です。空手歴25年以上で
全国でも活躍している講師陣は、みんな子どもが大好き。「礼儀・礼節」を身につけるこ
とを一番に重んじ、「心の教育」と「人格形成」を大切にしつつ稽古に励みます。2歳から
入会可能で、体験は何度でも無料です。伝統派空手に興味が湧いた方は、ぜひ一度お問合
せください。

この機会に、空手の世界へ踏み出してみませんか。

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